
読みもの贈りもの ストーリー
入浴剤に想いを込めて
届ける温もりとメッセージ一日の終わりに、湯船に入浴剤を入れて体を温めるひととき。日本人にとってお風呂は欠かせない文化のひとつです。
今回、SOZO BOXオリジナルの入浴剤「きもち湯」を開発していただいた健美薬湯は1960年創業の入浴剤メーカー。“日本を温める”をコンセプトに掲げ、「温の恵みが身体を癒やし、心を満たし、人を健やかで美しくする」という信念のもとで、日本のお風呂文化を創造し続けてきました。
「きもち湯」は普段は口にして伝えにくい感謝や愛情、祝福などのメッセージを添え、温もりの時間とともに想いを届けるための入浴剤です。
お風呂で湯船にゆっくりと浸かり、心身ともにリフレッシュできる時間だからこそ、受け取り手もメッセージに込められた想いにじっくり向き合えるもの。体を温めながら、贈り手のきもちに心も温めてほしい。そんな想いを込めて開発されました。
8種類の「きもち湯」にはそれぞれ異なるメッセージが用意され、その想いがより深く伝わるような香りや色に調合されています。
それぞれの商品に込められた想いについて、健美薬湯の代表取締役社長であり、浴剤師として開発に関わった松田宗大さんにお話を伺いました。

すきを伝える
きもち湯「愛情湯(あいらぶゆ)」
愛情を伝えるならストレートに伝えたいと考え、“愛情”や“美しさ”の象徴であるローズの香りで調香しました。
そしてお湯色も“愛”や“情熱”の象徴である赤色に。宝石のルビーのように落ち着きがありつつ明るすぎず、想いをゆっくりと深く感じ取れる赤色にしています。
どんなシチュエーションでこの入浴剤を贈るか、思い描いたのは、恋愛関係というよりも、言葉を交わさなくても想いが伝わるような、夫婦のように深い関係です。
例えば、共に過ごす時間が長くなってきた夫婦やカップルは、「大好き」や「愛している」という愛情を言葉に出して直接伝えるのってなかなかハードルが高いですよね。でもそのきもちは昔と変わらずいつも大切に持っているはず。
そんな関係の方にとって、この入浴剤が想いを代弁するような形でメッセージを届けられたら、受け取る側も重すぎず、かといって軽すぎずに、ちょうどいい形で受け取れるんじゃないかと考えて設計しました。
日々想っているきもちをいつもとは違う方法で伝える、受け取るというところで楽しんでいただけたら嬉しいです。

ありがとうを伝える
きもち湯「感謝湯(さんきゅ)」
「ありがとう」というきもちを伝える関係にはいろいろな形があるかと思います。
今回真っ先に思い浮かんだのは、お子さまから親御さまに日頃の感謝を伝えるシチュエーション。日々バタバタしたまま時間が過ぎていくお母さんに「たまにはゆっくりお風呂にでも入ってくつろいでね」と、入浴剤を贈れたら素敵ですよね。
そんな想いを伝える「感謝湯」はサンダルウッドの香りを調香していますが、どんな香りかイメージがパッと沸かないかもしれません。和名はビャクダンという植物で、古くから仏具や扇子、お香などに幅広く使われている、日本を代表する香りです。
この香りのわかりやすい例えが「おばあちゃんちの香り」。日本人にとって本能的に落ち着く、どこかで嗅いだことがあるように感じる和漢の香りなんですよね。
そんな心落ち着く香りに包まれながらお風呂で温まり、温もりと一緒に感謝のきもちをじんわりと感じてもらえたらいいなと考えて調香しました。
お湯色はうっすらと淡いピンクになっていて、感謝のきもちを届ける花束をイメージしています。

よろしくねを伝える
きもち湯「仲良湯(うぃずゆ)」
「よろしくね」というメッセージから、友達同士、付き合いたてのカップル、職場の同僚など、20代くらいの人たちが贈り合うようなフレッシュなイメージを浮かべて作っていきました。
フレッシュな香りというと柑橘系を思い浮かべる方が多いかと思います。その中でも「仲良湯」というコンセプトなら柚子しかないと即決しました。
日本で柚子湯は冬至に入ることで馴染みがありますが、実は柚子って“つながりを象徴する果実”とも呼ばれているんですよね。よろしくという想いを伝えるのにピッタリなんです。
また、柚子はレモンやオレンジと同じ柑橘系でも、温かみのある香りが特徴となっています。スッキリとリフレッシュしながらも温もりを感じられるんです。その点も「仲良し」というコンセプトにマッチしていますよね。
なので、柚子の香りの入浴剤はたくさん市販されていますが、あえて奇をてらわずストレートに、柚子感がしっかりと伝わる香りに調香しています。
お湯色も柚子を想起させるイエローにしました。

おつかれさまを伝える
きもち湯「自愛湯(りふれっしゅ)」
「自愛湯」は「おつかれさま」というメッセージとともに、自愛や慰労の想いに寄り添った入浴剤にしたいと考えて設計しました。
なので、「おつかれさま」「ゆっくりしてね」という温かいねぎらいの想いも乗せつつも、「自分の体や心をいたわってね」という優しい気遣いのメッセージを想定しています。
体や心をいたわるというのは、お風呂が本来持つ効果の部分。そのお風呂の底力を引き出してくれる生姜の香りを採用し、メッセージとの相乗効果で体と心を芯から温めてくれる入浴剤となっています。
生姜の香りといっても、すりおろした生姜のような鋭さはありません。土っぽさを残した和漢系のやさしい香りで、お湯色も淡い琥珀色。色や香りからも温もりを感じられるので、おつかれさまのきもちをしっかりと届けられるのではないかと思います。

元気でいてを伝える
きもち湯「再会湯(しーゆ)」
「元気でいてね」というメッセージを込めた「再会湯」の設計をしていると、きっと「元気でいてね」という言葉の奥に「また会おうね」というきもちもあるんじゃないかと考えるようになりました。
再会の前には別れがあります。これから違う道に行くけど、少し離れるけど、お互い健康でいようね。変わらずありのままでいようね。そんないろいろな想いが重なっての「元気でいてね」だと思ったんです。
別れの悲しいきもちや寂しいきもち、離れ離れになっている時間にはストレスが伴うもの。そんなきもちに寄り添える入浴剤に設計できたらいいなと考え、こちらは香りもお湯色もラベンダーを採用しました。
ラベンダーは心を落ち着かせ、リラックスさせる効果があります。
なので、「再会湯」という入浴剤ですが、再会したときに贈るというよりも、お別れの直前や、離れ離れになって長くなったときに手紙を添えて贈る。そして受け取った側はラベンダーの香りで変化した日々のストレスを緩和して、また会える日まで自分らしくいてほしい。そんなことを想像して作ってみました。

ごめんを伝える
きもち湯「詫ノ湯(そーりーとぅーゆ)」
「詫ノ湯」はヒノキの香りを採用していて、お湯色は朝日が差し込んだ明るい森のような、ほんのり青みが入った淡い緑色になっています。
大人になるとなかなか素直に言えないきもちが「ごめん」だと思うんです。想いを伝える側も受け取る側も、まずは心を落ち着かせて、素直になることが大切。
ヒノキは家などの建築材としてもよく使われていますよね。日本人には馴染み深く、心理的に懐かしさや安心感を与えてくれる、とても落ち着く香りです。また、お湯色にした緑色にも心を落ち着かせる効果があります。
受け手がこのお湯に浸かったら自然と素直な心になり、相手が勇気を出して伝えてくれた誠実なお詫びのきもちがスッと入ってきて、お風呂から上がる頃には「許してあげようかな」と思ってもらえたらいいなと。
あまり深い謝罪のシーンに贈るのではなく、兄弟姉妹のケンカだったり、夫婦間でも何日か口を利いていなかったりしたときに、そっとお風呂場に置いておくような形で贈っていただけると、自然と距離を縮められるのではないでしょうか。

がんばってを伝える
きもち湯「応援湯(めいくあうぃっしゅ)」
「応援湯」はリラックス系というよりも、前向きなきもちで「よし頑張るぞ!」「明日頑張ろう!」というきもちになれる、エナジードリンクのようなお湯をイメージして設計しました。
なので、お湯色はビタミンカラーと呼ばれる橙色を採用していて、香りはオレンジや柚子も加えつつ、グレープフルーツを強めにしたフレッシュなシトラス系に調香しています。
シトラスは気分をリフレッシュできる香りで、私の中では考えをリセットさせるようなイメージがあるんですね。
例えば、大事なプレゼンの前など、忙しくて頭がごちゃごちゃになってしまうときってあるじゃないですか。そんなときに爽やかな香りのお風呂で気分をスッキリさせて、一旦頭の中を整理整頓する。また「よし頑張ろう!」と意気込むきっかけにしてほしいなと考えました。
割と若い人が使うイメージで設計していますが、お母さんが同居している娘に「頑張っておいで」というきもちを込めてお風呂に置いてあげるなど、後押しする想いをちょっと添えたいときにも使ってほしいなと思います。

おめでとうを伝える
きもち湯「祝賀湯(こんぐらっちゅ)」
「祝賀」というと、誕生日や記念日などを祝う“ハッピー”を超えて、お互いに喜び合う“祝福”や、挑戦を称えることだと考えました。だから「祝賀湯」には幸福感や特別感のある香りがふさわしいと考えて設計をしています。
そこで採用したのがクロモジの香り。和製の高級ハーブで、体を温める効果があるので薬用酒にも使われています。
香り自体は上品で、甘さや爽やかさもあり、生薬独特の苦っぽさはありません。あまり馴染みはないけれど、落ち着いた温もりを感じられる香りだと思います。
香りと記憶は案外紐づいているもの。逆に、知らない香りを嗅ぐと「これは何の香り?」と不思議に感じる方が多いはず。
実はこれが特別感を出すポイントで、あえて馴染みのない香りを採用することで、この香りは「おめでとう」なんだというメッセージそのものを素直に受け取ってもらえると考えていました。
特別なお風呂にゆっくりと浸かりながら、祝福のメッセージを受け取り、成果の余韻を味わってほしい。そんな想いを込めた入浴剤が「祝賀湯」です。
「きもち湯」のほかにもいい湯がいっぱい!
健美薬湯のオリジナル入浴剤3選今回、SOZO BOXではオリジナルの入浴剤「きもち湯」のほかに、健美薬湯の入浴剤の一部も取り扱います。こちらも贈りものにぴったりです!

J I K K O
健美薬湯のフラッグシップ商品で、銭湯でずっと使われてきた生薬薬湯「温浴素じっこう」を一般家庭用にしました。温めることは健康にも美容にもいいですし、お風呂上がりもずっとポカポカ温かいのが特徴。つらい冷えや疲れを感じている若い女性にこそ生薬による温の恵みを体感してほしいので、ぜひ身の回りの若い女性に「お疲れさま」とメッセージを添えて贈ってみてください。

パンダ銭湯入浴剤
65万部を超えるベストセラー「パンダ銭湯」の世界が絵本の外に飛び出したコラボ入浴剤です。お子様の反応がすごくよく、香りもパンダの好きな笹の香りとなっています。親子で一緒にお風呂の時間を楽しむのにぴったりなので、子育てを頑張っているご友人などに贈ると喜んでもらえると思いますよ。

ココアシガレット バスパウダー
1951年発売の駄菓子「ココアシガレット」の入浴剤です。ほんのり甘く、でもスッキリする独特の香りを再現しました。天然の砂糖をたっぷりと配合した白いお湯はなめらかで、しっとり。かわいらしい入浴剤ですがお父さん世代は確実に反応しますので、「いつもありがとう」のきもちを込めた贈りものにどうぞ。
プロフィール

健美薬湯
銭湯がいつでも清潔で安心安全なお風呂を提供できるように、洗剤などの浴場用薬品の商社として誕生した健美薬湯。
コンセプトは「日本を温める」。創業以来、まちの銭湯とともに歩み、日本のお風呂文化を創造してきた健美薬湯が届ける薬湯は「本物の温もり」。 毎日のお風呂に新しい価値を創造し、人や地域や社会、そして、日本を温めつづけます。コーポレートサイト:https://kenbiyakuto.com/ ブランドECサイト:https://ec.kenbiyakuto.com/ <公式SNS> Instagram:https://www.instagram.com/kenbiyakuto_online/ X:https://x.com/HB_Bath